接遇という言葉は元々、応接処遇の略語です。
言葉の由来は、 官公庁などにおいて用いられていた言葉であり、応接は人の相手をすること、処遇は人をもてなすことを意味します。
「役所へ難しい(法も絡む難問も多い)用件をたずさえた人が訪れ、心地よくその用件を果たし、役所を後にする」という意味がこめられています。
接遇とは、相手に対するおもてなしの心を、その場にその人(相手)を感じながら伝えることを指します。 例えば、相手の気持ちを慮り、TPOに配慮することは、接遇マナーとしてよく言われていることです。しかし、知識として「知っている」ということよりも、「いつでもどこでも自然にできている」ことが最も大切です。
病院に例えると: 体調不良で苛立ちや不安を抱いた方が病院を訪れ、あたたかくスタッフに迎えられて安心して診察や検査を受け、「病院に来てよかった」と、 帰途についていただけること
上記に掲げました「いつでもどこでも自然にできている」自分でいることです。
一日7~8時間を昼休みを挟み、数時間ずつなら集中力を発揮して完璧にできるけれど、毎日続くと、いつの間にか集中力が落ち、馴れが出てしまい、自己流になり楽なパターンに陥ります。これでは、接遇とは言えません。 ※(文末に註釈あり)
目の前の人に寄り添った接遇が、身体に染み込んで、いつでも自然にできることが、人としての目標です。
接遇は、サービス業の方々が行えばいいものではありません。また、何か特別なことをしなければいけないということでもありません。相手となる人に寄り添い、その人の心と、その場を感じて接します。
「あなたの心」と「相手となる人の心」で、良い場になります。
※ディズニーでは、「毎日が初演」と示されています。